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【今すぐ確認】旅行432万件・外食238万件…10月の終わりに会員情報の漏えいが続いた。政府の集計では10月は半月で830件。あなたがやること、サイトの持ち主がやること(公式発表)【2026年】

公開 ・ 読了の目安 約27分 ・ Sorabun 編集部

【今すぐ確認】旅行432万件・外食238万件…10月の終わりに会員情報の漏えいが続いた。政府の集計では10月は半月で830件。あなたがやること、サイトの持ち主がやること(公式発表)【2026年】

10月の終わり、会員情報の漏えいが続きました。旅行のクラブツーリズムで約432万件、外食の松屋で約238万件です。

政府の集計でも、不正アクセスによる漏えいの報告は増えています。個人情報保護委員会の資料によると、10月は16日までの半月だけで830件。9月の約2.7倍です。

私たちは、委員会の集計の表と、2社の発表を実際に開いて、数を足し直し、漏れた項目を並べて数えました。後半では、お客さんの情報を預かるサイトの持ち主に向けて、漏れたときの報告の期限と、手元の WordPress で試した結果(コメント1件で、どんな個人データが残るか)をお伝えします。

10月25日までに公表された主な漏えい11社は、10月の情報漏えいまとめ。あなたは対象? 11社の公式発表で、漏れた中身と今日やることを整理【2026年】で並べました。この記事は、そのあと10月の終わりに漏えいが分かった2社と、政府の集計の回です。

先に結論を書きます。

1. 政府の集計:10月は半月で830件

個人情報保護委員会の資料の表。令和8年4月1日から10月16日までに漏えい等した延べ本人数は約2億6,000万人。不正アクセスによる報告件数は、4月166件、5月163件、6月185件、7月212件、8月235件、9月303件、10月(10月16日まで)830件
個人情報保護委員会「最近の不正アクセスによる個人データの漏えい等の傾向」(2026年10月28日・委員会の参考資料2)

まず、政府の集計です。個人情報保護委員会は、10月28日の委員会の資料(参考資料2)「最近の不正アクセスによる個人データの漏えい等の傾向」で、不正アクセスによる漏えい等の報告を、月ごとにまとめました。

資料の頭には「令和8年4月1日から10月16日までに、漏えい等した延べ本人数は約2億6,000万人である。」とあります(令和8年は2026年)。表は、委員会が速報を受け付けた月ごとに、報告の件数と、漏えい等した本人の数の大きさを並べています。

漏えい等は、漏えいだけではありません。ガイドライン(通則編)の 3-5-3-1 に載っている規則第7条は、個人データの漏えい・滅失(なくなること)・毀損(壊れること)をまとめて、漏えい等と呼んでいます。

実際に足し直した:9月の約2.7倍

不正アクセスによる漏えい等の報告件数(月ごと)の棒グラフ。4月166件、5月163件、6月185件、7月212件、8月235件、9月303件、10月(16日まで)830件。そのうち本人数が1,000万人を超える報告は、4月から7月が0件、8月1件、9月1件、10月(16日まで)4件。4月〜10月16日の合計は2,094件、10月(16日まで)は9月の2.7倍
個人情報保護委員会の参考資料2(2026年10月28日)の表を Sorabun が足し直した(2026年11月1日・shots/measure.py・measure.json)

この表を、保存した PDF から数を取り出して(手で写さずに)、足し直しました。

速報受付月 報告件数 10万人以下 10万人超100万人以下 100万人超1,000万人以下 1,000万人超 不明
4月 166 151 4 6 0 5
5月 163 149 3 0 0 11
6月 185 162 7 1 0 15
7月 212 197 3 2 0 10
8月 235 205 10 4 1 15
9月 303 229 12 4 1 57
10月(16日まで) 830 588 23 18 4 197

この記事で見る2社は、クラブツーリズムが不正なアクセスを検知したのが10月30日、松屋が漏えいの判明を書いているのが10月28日。どちらも、表の範囲(10月16日まで)より後のことです。

読み方の注意:延べの数。人数そのものではない

個人情報保護委員会の資料の注。(注1)委員会に直接報告されたものを計上し、委任先省庁を経由したもの(金融業、電気通信業等)と行政機関等からの報告は含まない。(注2)速報時点のものなので、確報提出等の時点で件数や本人数が変動する可能性がある、と書かれている
個人情報保護委員会「最近の不正アクセスによる個人データの漏えい等の傾向」(2026年10月28日・委員会の参考資料2)の注

ただし、この数字の読み方には、注意が要ります。資料の注と脚注に、次の3つが書かれています。

  1. 委員会に直接報告されたものだけです。 (注1)は「委任先省庁を経由したもの(金融業、電気通信業等)及び行政機関等からの保有個人情報の漏えい等の報告は含まれない。」としています。金融や通信の会社などから、ほかの省庁を通して出された報告は、この表に入っていません
  2. 速報の時点の数です。 (注2)は「速報時点のものを計上しているため、確報提出等の時点で、報告件数や漏えい等した本人数が変動する可能性がある。」と書いています。あとで変わることがあります
  3. 延べの数です。 同じ人が、別々の漏えいで重ねて数えられていることがあります。脚注には「個人データの取扱いを委託している場合は、同一の事象について、委託先と委託元の双方が報告をしている場合がある。」ともあります。1つの漏えいが、2件の報告になっていることもある、ということです

つまり、約2億6,000万人は、2億6,000万人の情報が漏れた、という意味ではありません。何人の情報が漏れたのかは、この資料からは分かりません。

それでも、同じ数え方の月ごとの件数が、10月に大きく増えたことは読み取れます。9月から続く漏えいの全体像と、原因について分かっていることは、【2026年】相次ぐ個人情報漏えい、何が起きている? 原因の「事実」と今日やる対策にまとめています。

2. クラブツーリズム:インターネット会員、約432万件

クラブツーリズムの発表の発生概要。2026年10月30日5時45分に外部からの不正なアクセスを検知し、通信を遮断して調査した結果、お客様情報の一部が外部に漏えいした可能性があることを確認した、と書かれている
クラブツーリズム「不正アクセスによる個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせについて(第1信)」(2026年10月31日)

ここからは、10月の終わりに漏えいが分かった2社の発表です。まず、旅行のクラブツーリズムです。

10月31日の発表(第1信)の発生概要は、「2026年10月30日5時45分外部からの不正なアクセスを検知しました。」で始まります。すぐに通信を止めて調べたところ、お客様の情報の一部が、外部に漏えいした可能性があることを確認した、としています。漏えいが確かめられたのではなく、可能性の段階です。

対象は、インターネットの予約システムの会員

対象は、クラブツーリズムのインターネットの予約システムに、インターネット会員として登録している人の情報です。発表に並んでいる項目は、9つです。

件数は、約432万件です。

クラブツーリズムの発表。ログインパスワード、パスポート(旅券)情報、クレジットカード情報、金融機関口座番号は含まれていない、当社インターネット会員に登録をされたことがないお客様の情報に影響はない、対象件数は約432万件、と書かれている
クラブツーリズム「不正アクセスによる個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせについて(第1信)」(2026年10月31日)

一方で、含まれていないものも書かれています。「なお、ログインパスワード、パスポート(旅券)情報、クレジットカード情報、金融機関口座番号は含まれておりません。」

そして「また、当社インターネット会員に登録をされたことがないお客様の情報に影響はございません。」と書いています。

その後の対応

発表の終わりには、この件のためのお客様特設窓口(電話)が書かれています。

3. 松屋:松弁ネットなどの利用者、2,377,127件

松屋フーズホールディングスの発表の、漏えいが確認された情報と件数。アプリに登録したお客様の情報が2,000件(最大3,000件となる可能性)、松弁ネット・モバイルオーダー・松弁デリバリーを利用したお客様の情報が2,377,127件、クレジットカード情報は当社で保持していない、と書かれている
松屋フーズホールディングス「松屋公式アプリ(松弁ネット・モバイルオーダー・松弁デリバリー)管理システムに対する第三者からの不正アクセスによる個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせ」

次に、外食の松屋です。松屋フーズホールディングスの発表によると、2026年10月28日に、松屋公式アプリの管理システムが第三者からの不正アクセスを受け、アプリに登録されている会員情報などが漏えいしたことが判明しました。

この日付は、本文の頭にある、漏えいが判明した日です。発表の文書には、公表した日は書かれていません。

クラブツーリズムは漏えいした可能性の段階でしたが、松屋の発表の見出しは「漏えいが確認された情報と件数」です。利用者を2つに分けて、項目と件数を書いています。

対象 項目 件数
松屋公式アプリに登録した人 会員ID・都道府県・氏名・電話番号・生年月日・メールアドレス・暗号化されたパスワード・松屋ポイント 2,000件(最大3,000件となる可能性)
松弁ネット・モバイルオーダー・松弁デリバリーを使った人 会員ID・お届け先住所・氏名・電話番号・松屋ポイント 2,377,127件

アプリの会員の方は、メールアドレスと暗号化されたパスワードも含みます。松弁ネットなどの方は、お届け先の住所が入っています。

クレジットカードについては「尚、クレジットカード情報については当社で保持しておりません。」と書いています。もともと持っていない、ということです。

原因は調査中

原因は「現時点では、第三者による不正アクセスによるものと確認しており、原因および不正アクセスが可能となった経緯等の詳細は調査中であります。」としています。この記事でも、入られた方法の推測はしません。

今後の対応としては、「また、個人情報保護委員会への報告など、必要な対応を進めております。」「情報が漏洩したお客さまには、順次ご連絡をさせていただく予定でございます。」と書いています。アプリの会員には、利用を止めている期間の補償をする予定で、詳しい内容は別に知らせる、としています。

4. 実際に数えた:3つの発表すべてに、氏名・電話番号・会員ID

ここでクイズです。松屋は、利用者を2つに分けて公表しているので、2社で3つの発表になります。その3つすべてに入っていた項目は、どちらでしょう。

答えは、電話番号

2社の3つの発表の、漏れた(可能性がある)項目を並べた表。氏名・電話番号・会員IDは3つすべてに入っている。生年月日・住所・メールアドレス・松屋ポイントは3つのうち2つ、国籍・性別・緊急連絡先・都道府県・暗号化されたパスワードは1つ
クラブツーリズム(2026年10月31日)・松屋フーズホールディングスの発表に書かれた項目を Sorabun が並べて数えた(2026年11月1日・shots/measure.py・measure.json)

正解は、電話番号です。2社の発表に書かれた項目を、実際に並べて数えました。名前の違う同じ項目は、そろえています(「氏名[漢字・カナ]」は氏名、「お届け先住所」は住所、「生年月日、年齢」は生年月日として数えました)。

項目 クラブツーリズム 松屋 アプリの会員 松屋 松弁ネットなど 入っていた数
氏名 ○ ○ ○ 3
電話番号 ○ ○ ○ 3
会員ID ○ ○ ○ 3
生年月日 ○ ○ − 2
住所 ○ − ○ 2
メールアドレス ○ ○ − 2
松屋ポイント − ○ ○ 2
国籍 ○ − − 1
性別 ○ − − 1
緊急連絡先 ○ − − 1
都道府県 − ○ − 1
暗号化されたパスワード − ○ − 1

5. カード番号が無くても、安心はできない

つまり、カードの番号が漏れていなくても、安心はできません。氏名と電話番号、メールアドレスがあれば、その会社を名乗った、本物らしい連絡を作れます。住所や生年月日が加わると、さらに本物らしくなります。

松屋は「今回漏えいした個人情報が、なりすまし等に悪用される恐れがございます。」と書いています。そして2社とも、不審なメールや SMS、電話に注意してほしい、と呼びかけています。

会社が、番号やパスワードを聞くことはない

クラブツーリズムの発表の、お客様へのお願い。本件に関連して電話・メール・SMS・郵便等でカード番号やパスワードなどの重要な情報を尋ねることは一切ない、迷う場合は店頭や電話窓口、公式サイトなどで確認してほしい、同じパスワードを他のサービスでも使っている場合は変更を検討し、多要素認証を設定してほしい、と書かれている
クラブツーリズム「不正アクセスによる個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせについて(第1信)」(2026年10月31日)

クラブツーリズムは、お客様へのお願いの1つ目に、こう書いています。

「当社が本件に関連して、お客様に対し電話、メール、SMS、郵便等により、クレジットカード番号、銀行口座情報、暗証番号、ID・パスワード、マイナンバー等の重要な情報をお尋ねすることは一切ございません。」

松屋も「また、当社からメールや電話で、パスワードやクレジットカード情報等をお尋ねすることはありませんので、重ねてご注意いただきますよう、お願い申し上げます。」と書いています。

この2社を名乗って、番号やパスワードを聞いてくる連絡が届いても、答えないでください。

6. あなたがやること(5つ)

2社のお客様へのお願いをもとに、5つにまとめました。

  1. 届いたお知らせは、公式の窓口で確かめる。 お詫びや補償の連絡が届いたら、そのリンクは押さずに、公式サイトや、発表に書かれた窓口で確かめます。クラブツーリズムは「ご判断に迷う場合は、当社の店頭や電話窓口、公式サイトなどで事実をご確認ください。」と書いています。松屋は、アプリの会員への補償の内容を、別に知らせる予定です
  2. 番号やパスワードを聞く連絡には、答えない。 カードの番号、口座、暗証番号、ID とパスワード、マイナンバーを聞かれても、入力しません
  3. 使い回したパスワードは、今日変える。 クラブツーリズムは「当社サービスと同一のパスワードを他のサービスでも利用されている場合は、念のためパスワードの変更をご検討ください。」と書いています。松屋のアプリの会員の分には、暗号化されたパスワードも含まれています
  4. 多要素認証(2段階認証)をオンにする。 クラブツーリズムは、サービスごとに違う、推測されにくいパスワードを付け、多要素認証が使える場合は設定してほしい、としています
  5. おかしな連絡は、会社の窓口へ。 その会社を名乗る不審な連絡を受けたときや、この件に関係しそうな被害や異常に気づいたときは、問い合わせ窓口に連絡してほしい、とクラブツーリズムは書いています。松屋も、発表に個人情報お問い合わせ窓口を書いています

パスワードの使い回しをやめる方法は、あなたのパスワード、漏れてない? 最大2,252万件の流出から考える、使い回しをやめる方法【2026年】で詳しく書きました。

7. サイトの持ち主へ:漏れたら、まず3〜5日以内に速報

個人情報保護委員会のページの報告の期限。まずは速報(新規)、発覚日から3〜5日以内。次に確報(続報)、発覚日から30日以内。不正な目的で行われたおそれがある場合は、発覚日から60日以内、と書かれている
個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料」

ここからは、お客さんの情報を預かる、サイトの持ち主の方へ。

漏えいが起きたとき、会社やお店は、個人情報保護委員会に報告しなければならない場合があります。クラブツーリズムは委員会への報告をおこなったと書き、松屋も委員会への報告などを進めている、と書いていました。

委員会の「漏えい等の対応とお役立ち資料」のページは、報告の期限を2段階で示しています。

ガイドラインで確かめた期限

この期限を、ガイドライン(通則編)でも確かめました。

8. 報告が要る4つの場合。不正アクセスは小さなサイトでも対象になりえる

委員会のページは「下記の要件に該当する場合、漏えい等報告が義務付けられています。」と書いています。ガイドライン(通則編)の 3-5-3-1 にある、4つの場合です。どれも、漏えい等が起きたときだけでなく、起きたおそれがあるときも含みます。

報告が要る場合 例(ガイドライン・委員会のページから)
(1) 要配慮個人情報が含まれる個人データの漏えい等 患者の診療情報や調剤情報を記録した USB メモリーをなくした。従業員の健康診断などの結果が漏れた
(2) 不正に使われると、財産的な被害が出るおそれがある個人データの漏えい等 EC サイトからクレジットカード番号が漏れた。送金や決済ができるウェブサービスのログイン ID とパスワードの組み合わせが漏れた
(3) 不正の目的をもって行われたおそれがある行為による漏えい等 不正アクセスで漏れた。ランサムウェアなどで暗号化され、元に戻せない。書類や媒体が盗まれた。従業者が持ち出した
(4) 本人の数が1,000人を超える漏えい等 設定ミスなどで、1,000人を超える人の個人データが、インターネット上で見られる状態になった

要配慮個人情報は、病歴や、健康診断などの検査の結果、犯罪の経歴などのことです。

人数の条件があるのは (4) だけ

大事なのは、4つのうち、人数の条件が書かれているのは (4) だけだ、ということです。ガイドラインの (4) は「個人データに係る本人の数が千人を超える漏えい等が発生し、又は発生したおそれがある事態」。(3) の不正の目的のおそれには、人数のことは書かれていません。

そのため、小さなサイトでも、不正アクセスで会員の情報が漏れたおそれがあれば、報告の対象になりえます。委員会のページの (3) の例には、「不正アクセスにより個人データが漏えいした場合」のほか、「ウェブサイトが改ざんされ、ユーザーが入力した個人情報が第三者に送信された場合」も挙がっています。

漏えい等のおそれについて、ガイドラインは「漏えい等が発生したおそれについては、その時点で判明している事実関係からして、漏えい等が疑われるものの漏えい等が生じた確証がない場合がこれに該当する。」と説明しています。

迷うときは、委員会のページとガイドラインで確かめてください。4つに当てはまらない漏えい等でも、委員会に任意で報告できます(3-5-3-1)。

速報は、分かっていることだけでいい

報告する事項は、概要・漏れた個人データの項目・本人の数・原因・二次被害など、ガイドラインの 3-5-3-3 に9つ並んでいます。

ただし、ガイドラインは「速報時点での報告内容については、報告をしようとする時点において把握している内容を報告すれば足りる。」としています。全部が分かるまで待つ必要はありません。9つすべては、確報で報告します。

報告は、原則として、委員会のホームページの報告フォームから入力します。金融や通信など、委員会が権限をほかの省庁に任せている業種の会社は、その省庁に報告します。

本人にも知らせる

報告が要る場合は、本人に知らせることも求められます。ガイドラインの 3-5-4-1 は「個人情報取扱事業者は、報告対象事態を知ったときは、本人への通知を行わなければならない。」と書いています。

知らせ方の例は、郵便などで文書を送ること、メールを送ることです。知らせるのが難しいときの代わりの措置として、事案の公表などが挙がっています。2社も、対象の人に順次連絡する、と書いていました。

9. 手元の WordPress で試した:コメント1件で、5つの個人データ

では、WordPress のサイトは、どんな個人情報を持っているのでしょうか。手元で試しました。

試し方

ほかの人のサイトや、本物の訪問者のデータには、触れていません。

結果:名前・メールアドレス・IP アドレス・ブラウザ・日時

コメント1件で WordPress に残る個人データの表。送った直後に保存されたのは、名前(テスト 花子)・メールアドレス(hanako@example.test)・IP アドレス(127.0.0.1)・ブラウザ(種類と版)・日時(2026-11-01 09:57:24)の5項目。消去ツールで消したあとは、名前が匿名、メールアドレスとブラウザが空、IP アドレスが 127.0.0.0、日時はそのまま
手元の WordPress 7.1.4(公式の zip・日本語版・初期のまま・プラグインなし)で Sorabun が試した(2026年11月1日・shots/wp_test.py・data/wp-test.json)

コメント1件で、5つの個人データが保存されました。

欄 送った直後 消去の処理で消したあと
名前 テスト 花子 匿名
メールアドレス [email protected] (空)
IP アドレス 127.0.0.1 127.0.0.0
ブラウザの情報(ユーザーエージェント) ブラウザの種類と版を表す文字列 (空)
日時 2026-11-01 09:57:24 2026-11-01 09:57:24
サイトの URL (空。入れなかった) (空)

IP アドレスが 127.0.0.1 なのは、手元のサイトだからです。自分のパソコンを表す番号です。本当のサイトなら、訪問者の通信元の番号が残ります。

このコメントは、送った直後は承認待ちでした。まだ公開されていないコメントでも、名前やメールアドレス、IP アドレスは、もう保存されています。

コメント欄があるだけで、サイトは、訪問者の個人情報を預かっている、ということです。

管理画面には、メールアドレスと IP アドレスも

手元の WordPress の管理画面のコメントの一覧(承認待ち 1件)。投稿者の欄に、名前のテスト 花子と、その下にメールアドレス hanako@example.test と IP アドレス 127.0.0.1 が表示されている
手元の WordPress 7.1.4(公式の zip・日本語版・初期のまま・プラグインなし)で Sorabun が撮った(2026年11月1日・shots/wp_personal.mjs)

管理画面のコメントの一覧では、投稿者の名前の下に、メールアドレスと IP アドレスが表示されます。

WordPress 自身も、そう書いている

WordPress の管理画面のポリシーガイドの、コメントの節の提案テキスト。訪問者がこのサイトにコメントを残す際、コメントフォームに表示されているデータ、そしてスパム検出に役立てるための IP アドレスとブラウザーユーザーエージェント文字列を収集します、と書かれている
WordPress 7.1.4 の管理画面の、設定 > プライバシー > ポリシーガイドの提案テキスト(手元のサイトで撮った・2026年11月1日)

WordPress 自身も、プライバシーポリシーの見本の中で、同じことを書いています。管理画面の 設定 > プライバシー > ポリシーガイド にある、コメントの節の提案テキストです。訪問者がコメントを残すとき、コメントフォームに出ているデータと、スパムを見つけるのに役立てるための IP アドレスとブラウザーのユーザーエージェント文字列を集める、という内容です。

また、WordPress には、初めから問い合わせフォームは入っていません。プラグインで足したフォームが、送られた内容をサイトに残すのか、何を残すのかは、そのプラグイン次第です。

消すための道具も、本体にある

WordPress の管理画面の、個人データの消去の画面。指定されたユーザーの既知のデータを削除したり匿名化したりする、という説明と、データ消去リクエストを追加する欄(ユーザー名またはメールアドレス)がある
手元の WordPress 7.1.4(公式の zip・日本語版・初期のまま・プラグインなし)で Sorabun が撮った(2026年11月1日)

そして、消すための道具も、WordPress 本体に入っています。管理画面のツールにある、個人データの消去です。画面の説明によると、指定したユーザーの既知のデータを削除したり匿名化したりして、サイトの持ち主が国内の法律や規制を守るのを助ける道具です。ユーザー名かメールアドレスを入れて、データ消去のリクエストを追加します。

手元では、この画面が使うのと同じ消去の処理を、試しのコメントのメールアドレスに使いました。初期のままの WordPress で、この処理に登録されていた消去の道具は、WordPress コメントの1つだけでした。

消去の処理で消したあとの、手元の WordPress の管理画面のコメントの行。投稿者は匿名、その下の IP アドレスは 127.0.0.0 になり、メールアドレスは表示されていない。コメントの本文はそのまま残っている
手元の WordPress 7.1.4 で、消去の処理で消したあと(2026年11月1日・shots/wp_personal.mjs)

消したあとは、名前は匿名に、メールアドレスとブラウザの情報は空に、IP アドレスは最後の数字が0に変わりました(127.0.0.1 が 127.0.0.0 に)。コメントの本文と日時は残ります。

試したあとは、試しのコメントを消して、元に戻しています。

10. 持っていない情報は、漏れない

クラブツーリズムはインターネット会員の情報、松屋はアプリや松弁ネットなどの会員の情報と、どちらも、会員として預かっていた情報が対象でした。

お客さんの情報は、預かった分だけ、漏れたときの影響が大きくなります。持っていない情報は、漏れません。

11. サイトの持ち主がやること(5つ)

  1. サイトが預かる個人情報を書き出す。 コメント、会員、問い合わせなど。コメント欄があるだけでも、名前・メールアドレス・IP アドレスを預かっています
  2. 要らない情報は、持たない・消す。 使わない入力欄は外し、古いデータは消します。コメントの個人データは、本体の個人データの消去でも消せます
  3. WordPress 本体・プラグイン・テーマを更新する。 古い版のまま残さないようにします
  4. 管理者の一覧に、知らない人がいないかを見る。 作った覚えのない管理者がいたら、入られているおそれがあります
  5. もし漏れたら、発覚から3〜5日以内に速報を出す。 個人情報保護委員会へ。確報は30日以内(不正の目的のおそれがある場合は60日以内)です

知らない管理者や知らないプラグインが、管理画面のどこに出るのかは、【今すぐ確認】WordPressが改ざんされると、検索結果はどうなる? 跡を5つ置いて試すと、知らない投稿はサイトマップにすぐ載った。Search Consoleの「セキュリティの問題」とGoogle公式の直す順番【2026年】で、手元で試しました。

入れているプラグイン・テーマ・本体に既知の脆弱性が無いかは、URLを入れるだけの無料のセキュリティ診断でも確かめられます。

Sorabun で見張るなら

Sorabun は WordPress の AI プラグインですが、守りの機能も入っています。

ただし、どんな仕組みでも、漏えいを必ず防げるわけではありません。まずは、預かる情報を減らすことからです。

よくある質問

2億6,000万人の情報が漏れた、ということですか?

いいえ。約2億6,000万人は、2026年4月1日から10月16日までの延べ本人数です。同じ人が別々の漏えいで重ねて数えられていることがあり、委託先と委託元が同じ件を両方報告していることもあります。委員会に直接報告されたものだけで、速報の時点の数なので、あとで変わることもあります。何人の情報が漏れたのかは、この資料からは分かりません。

カードの番号が漏れていなければ、何もしなくていいですか?

いいえ。2社の3つの発表すべてに、氏名・電話番号・会員IDが入っていました。松屋は、なりすまし等に悪用される恐れがある、と書いています。番号やパスワードを聞く連絡には答えず、同じパスワードをほかのサービスでも使っていたら、変えてください。

届いたお詫びや補償のメールが本物か、どう確かめますか?

メールのリンクは押さずに、公式サイトや、発表に書かれた窓口で確かめます。クラブツーリズムは、迷う場合は店頭や電話窓口、公式サイトなどで事実を確かめてほしい、と書いています。2社とも、メールや電話でパスワードやカードの情報を尋ねることはない、としています。

小さなサイトでも、漏れたら報告が要りますか?

要ることがあります。報告が要る4つの場合のうち、人数の条件が書かれているのは、本人の数が1,000人を超える場合だけです。不正アクセスのように、不正の目的をもって行われたおそれがある漏えいは、人数が少なくても報告の対象になりえます。速報は、発覚から3〜5日以内が目安です。

WordPress のコメントの個人データは、消せますか?

消せます。WordPress 本体の、ツールの中にある個人データの消去を使います。手元の WordPress 7.1.4 で、同じ消去の処理を使うと、名前は匿名に、メールアドレスとブラウザの情報は空に、IP アドレスは最後の数字が0になりました。コメントの本文は残ります。

まとめ

出典(2026年11月1日に確認)

集計の足し直しと、漏れた項目の並べ方は、公式の文書を2026年11月1日(日本時間)に保存して、私たちが数えたものです(数え方は コンテンツ/leak-surge-2026/shots/measure.py、結果は shots/measure.json)。名前の違う同じ項目は、そろえて数えました。手元の WordPress の試しは、2026年11月1日に、公式の zip で入れた WordPress 7.1.4(日本語版・初期のまま・プラグインなし)で行いました(shots/wp_test.py・wp_personal.php、結果は shots/data/wp-test.json)。名前とメールアドレスは架空の見本で、自分の手元のサイトだけで試し、試したあと元に戻しました。WordPress の提案テキストと消去の画面は、そのサイトの管理画面で撮ったものです。被害にあった人の情報や、流出したとされるものは扱っていません。

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